産業医をしていると、「従業員向けの講義してもらえますか?」と頼まれることが多いです。
仲介業者を介して請け負っている産業医先では、契約書の内容によって、講義をすること自体に事業所の費用負担が発生してしまい、なかなか講義をすることが難しい場合もあります。なので、あくまで講義が出来る勤務先ではのお話ですが。
「社内で●●ということが、問題になっているから。」
「●●について教えてほしいです。」
「従業員が●●について知りたいという声があります。」
という感じで、講義の依頼を受けることがあります。
講義となると、短い時間のものでも、ある程度の準備も必要なので、それなりに大変なのですが、それでも講義をした後は「楽しかったな」となることが多いです。
聞いてくださっている方の反応が伝わってくるし、衛生委員会で顔見知りの相手に対して行う時は、本当に素直な意見を教えてもらえます。たまに、反対意見や鋭い指摘もあったりするのですが、講義をすることがなければ聞くことが出来なかったのでは、というような意見が聞けるのは、とても新鮮です。
元々人前で話すのは苦手ですし、産業医をする前は、避けれれば避けて生きて行きたいと思っていましたが、意見交換はすごく刺激になりますし、その刺激があると、「じゃあ同じ内容をほかの事業所で講義したらどんな反応があるかな。」と考えます。
同じ内容でも、事業所によって反応が違うところも講義の楽しさです。